“ありえない”を形に。ナマコの機能性を生かしたスキンケアアイテム開発への道。

PRODUCT
2019/04/05


岩宇の特産物の新たな価値づくりの一つとして開発された「北海道海参馬油」。ナマコの機能性を生かした世界初のスキンケアアイテムで、2018年より株式会社キットブルー(KIT BLUE)で販売を開始しています。今回は、開発・製造を手掛けた(株)北海道セレクトの板垣吉美代表にインタビュー。商品開発の裏側とその機能性に迫ります。


科学的に解明され始めたナマコの機能性



 奇妙な見た目とは裏腹に、機能性の高さに注目が集まるナマコ。中国をはじめとするアジア圏では「健康に良い」「滋養強壮のため」「若々しくいられる」といった理由から、薬膳や漢方として食す習慣が根付いています。
 これまで経験則で語られることの多かったナマコの機能性ですが、科学の発展とともに、その実態が明らかとなってきました。ナマコの研究が進んでいる中国海洋大学の研究によると、コラーゲンやセラミド、サポニン、プロテオグリカンなど美容への効果が期待されるさまざまな成分を含んでいることが分かっています。





世界で初めて製品化に成功

 これらの優れた機能性を「食べることで体内(内側)から取り込むとともに、肌(外側)から補う」。その発想から開発されたのが『北海道海参馬油』です。天然由来の原料(北海道産馬油100%、岩宇産黒ナマコ)にこだわり、無香料・無着色で安全・安心な製品を目指しました。
 商品開発・製造を手掛けたのは、(株)北海道セレクト。従来の馬油が持つイメージ(独特の匂いや油っぽさ)を大きく変えた『北国馬油』シリーズの製造・販売を行なっている企業です。北海道海参馬油を商品化できたのは、なんといっても同社の板垣吉美代表の決断があったからこそでした。


 「ナマコの商品開発のお話を頂いた時は、『え!?ナマコ??』と思いました(笑)。食べ物としての印象が強いですし…。昔は日本のスーパーにも置いてありましたが、今では見掛ける機会がほとんどありませんしね。正直なところ商品にするイメージができなくて、お断りしていたんです」

 “ナマコをスキンケアアイテムに活用する”という異質さ。そして、未だ誰も手掛けたことのない挑戦。当初は戸惑いもあった板垣代表ですが、ナマコについて学ぶ中で、そのポテンシャルに可能性を感じ、開発を承諾したそうです。



 開発に際して大きな前進となったのは、独自の粉砕技術。残念ながらその詳細をお伝えすることはできませんが、ナマコの機能性を損なうことなく、スキンケアアイテムとして馴染みやすいパウダー化に成功しました。


▲独自の技術で粉体化した岩宇産ナマコ

 そして、もう一つ重要なのがナマコパウダーと馬油の配合バランスです。製品づくりを始めると、ナマコサポニン(界面活性剤成分)の影響で馬油が非常に柔らかいテクスチャーになることが分かりました。自然由来の乳化剤※として活用できることはとても素晴らしいのですが、スキンケア用品としての使い勝手の良さに加え、商品を安定的に製造できなければ、皆さんに長く愛されるアイテムにはなりません。

 この配合率の見極めには約半年間の試行錯誤が。発売予定日が差し迫る中、ギリギリまで改良を重ね、納得のいく商品へと仕上げました。
※乳化剤:油性成分と水性成分を混ぜ合わせる成分。多くの化粧品等に含まれている。


多機能で安全・安心。医療現場での活用も

 ところで、気になるのは使い心地やその効果。ユーザーの皆さんからは『ほうれい線が薄くなった』『肌にハリが出てきた』などエイジングケア効果が期待できるとの声をいただいています。


▲代表自らも海参馬油を使って効果を実証

 乾燥肌に悩んでいる方は「ベタベタ感やテカリが気になるけれど、とにかく水分が逃げないようにオイリーなアイテムを使わざるを得ない」という方も多いかもしれません。そういったお悩みに応えるのも北海道海参馬油。肌への浸透が早いためベタつき感やテカリがなく、サラッとしていて外出先でも活用しやすいのが特長です。


 また、北海道海参馬油は医療の現場でも注目が高まりつつあります。糖尿病の合併症である足病変を患った方に海参馬油をフットケアクリームとして活用いただく中で、ナマコの持つ血流促進作用などが働き、石油由来のクリームに比べ皮膚へのダメージが少ないと言われています。


 「馬油もナマコも北海道が産地であり、誇るべきブランドです。今回はそれらを生かしたアイテムを作る素晴らしい機会をもらいました。私も実際に岩宇に足を運んでナマコを扱う現場を見てきましたが、この商品開発が地元の人たちの喜びや希望に繋がるのだと知り、嬉しく思います。
 日本はもちろん世界の人たちにも、岩宇の魅力や北海道の安全・安心な商品を届けたいですね」

 板垣代表がくれたメッセージに、私たちキットブルーも、地域に新しい価値を作る意義をあらためて感じました。これからも「ありえない」という思い込みや既成概念にとらわれることなく、チャレンジを続けていきます。


【北海道海参馬油販売場所】
●東急ハンズ札幌店
https://sapporo.tokyu-hands.co.jp/
●杏ダイニング(倶知安町)
https://www.kiniseko.com/ja/dining
●シャレーアイビー(倶知安町)
https://www.chaletivy.com/ja/
●千歳アウトレットモール・レラ トラベルサロン
http://www.outlet-rera.com/