海も畑も、つながる経済。

前田 伸一 さん / 杏ダイニング 総料理長

Q. 杏ダイニングをオープンするまでの経緯を教えてください。

生まれは北海道の深川。ものづくりが好きだったので高校は旭川の高専に進み、卒業後は東京でプログラマーに。でも、24歳になったら海外で起業すると決めていたので、昔から好きな料理の世界へ飛び込みました。銀座の寿司屋で修行をして、24歳でオーストラリアへ。そして、とある人との出会いから和食レストランのオーナーをやることになり、3年目にベスト・オブ・アジアンレストランのクイーンズランド州の1位、5年目にはオーストラリアで1位に。その後はもう少し大きなレストランをやって、日本に帰ったらニセコ、京都、沖縄、その3つの中でレストランを開こうと思っていたんです。ニセコに別荘を持っていて「毎年ニセコに行くから、お店に行くよ」と言ってくださる方も多くて。北海道出身なので家族との距離も近いし、オーストラリアでのお客さんともまた会えるかなという気持ちで、ニセコにレストランをオープンしました。

Q. ナマコやウニ、他の魚介類のこれからの可能性は?

キットブルーは3町村が連携していますが、ニセコも含まれる後志の地域の盛り上がりはすごい。漁業も農業もつながり、北海道の経済全体が良くなるといいなと思います。実際に蓄養されている現場も見に行きましたが、ウニやナマコはポテンシャルのある食材。その他にもアサリやムール貝などもあるので、この環境で良く育つもの、獲れるものを調査してほしいですね。将来的には海の環境に左右されないよう、陸での生産力を上げることもだいじになってくる。ウニの餌に地域の野菜を使って、地元の素材で育ったウニもあっても面白い。いろんな可能性や方向性があるので、地域との連携を強めて価値を高めていきたいですね。

ゆくゆくは畑をやりたいのだそう。「野菜を野生化させ、本来の植物の持っている味を自分でも食べたいし、料理してみたい。究極のオーガニックですね」と笑う前田さんの居るニセコの未来は明るい。

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